自分を活かす考え方

ストレングスファインダーでリーダーにふさわしい"資質"ってなんですか?

ストレングスファインダー

リーダーにふさわしい資質

セッションではクリフトン・ストレングス(ストレングスファインダー)を使ってお話をすることもありますが、そこで必ず聞かれる質問があります。

「リーダーに合う、あるいは、リーダーにふさわしい資質って何ですか?」

たとえば、「私には戦略性がないんですけれども、これでもリーダーとしてやっていけるでしょうか?」とか、「やはりリーダーには調和性が必要だと思うのですが、私の調和性は30位ぐらいなんです。どうしたらいいでしょうか?」とおっしゃいます。

この答えは「リーダーにふさわしい資質は特にありません」です。 どのすばらしいリーダーも、いろいろ違った資質を持っていますし、どんな資質を持った方もリーダーになることができます。

ギャラップ社が資質に関する統計を算出

クリフトン・ストレングス(ストレングスファインダー)を提供しているギャラップという会社は、実はマーケティングの会社なんです。 アメリカの会社で、北米、南米、ヨーロッパ、 それからオーストラリア、ニュージーランド、それからアフリカ、 それからアジアでも多くの国々がギャラップ社のクリフトンストレングス(ストレングスファインダー)を受けています。

欧米の言語だけではなく、アジアの言語も、 韓国語、中国語はもちろんのこと、タイ語、フィリピン語、ベトナム語等、ほとんどの言語に訳されています。それだけの地域のデータを使ってギャラップ社はリサーチを行い、統計を出しました。 どんな資質、どんな組み合わせの人がリーダーとしてふさわしいのか。そして、出た答えは「リーダーにふさわしい資質はない。どのすばらしいリーダーも、違った資質を様々な形で持っている」でした。

戦略性をもったリーダーと適応性をもったリーダーの違い

確かに、戦略性を持っているリーダーは、自分の強みとして戦略を深く考えて 行動パターンを作り、プランを立てて人をアサインして、 物事を進めながらリーダーシップを取るのが得意です。

一方で、調和性が高いリーダーは、いろんなところで不協和音が出ないように人を調整をしながら、みんなが納得するような方向に持っていきます。 調和を保ってチーム全体にハーモニーを作りながら、リーダーシップを発揮していくのです。これは戦略性とは異なる、リーダーシップの取り方ですよね。

どちらが優れているとか、劣っているという話ではなく、それぞれ違った面を活かしてリーダーシップを発揮しているという点はご理解いただけると思います。

リーダーなのに「ポジティブがない」とがっかりする必要はない

そしてこれもよくあるのが、リーダーの立場にありながら「ポジティブ」の資質が低い点をとても気にされる点です。ポジティブなリーダーシップももちろん有効です。ただ時と場合によって裏目に出てしまうこともあります。

Rさんは、ご自分の資質を活かして職場でポジティブを活かした強いリーダーシップを取っていたのですが、周囲の人から「なんでもかんでもいい方向に捉えるのは違う」といった評価を受けてしまったことがあります。

そのケースでは、Rさんとのポジション争いに敗れた方が、Rさんのポジティブさそのものを嫉妬していたため、その点を突くような形で攻撃していたんですね。長所と短所に裏表があるように、資質にも裏表があり、見方や立場によってよくも悪くも誇大して捉えられてしまうことがあります。

ですから、必ずしもポジティブが高い方がリーダーに向いているかというと、なくても問題ありません。つまるところ、どんな資質であろうと、誰もが自身の強みを発揮し、すばらしいリーダーになることができます。

レポートにある「盲点」をよく見てみる

クリストン・ストレングス(ストレングスファインダー)の34の結果が詳しく書かれたレポートを再度見直してみましょう。自分の強みを見ていただくと、 ハイライトされている部分はひとり一人に合わせて完全カスタマイズされています。これはギャラップ社のAIのすばらしいところなんです。

ハイライトされた文章の下のほうに、「盲点に注意しましょう」と書かれた部分にもぜひ注目していただきたいです。 盲点は強みが強みとして発揮されているのではなく、強みがやや暴走しちゃっているとき、あるいは強みとして発揮しきれていない場合、その強みがどう出るかを示しています。わかりやすく言うと、強みが暴走して表に出た場合、あなたの行動にどう出やすいかが書かれています。

たとえば、調和性だったら、チームで仕事をする際に、調和がありすぎるばかりに許容しにくい状況を生み出してしまうこともあります。アイディアを出して変化を起こしたい方がメンバーにいた場合、対立的な状況を無意識のうちに小さく見せようとして、他の方がアイディアや気持ちを率直に話さないよう押さえつけている可能性があります。

アイディアを発揮する機会をその方に与えた上で、調和を保つ行動ができるようにできると、あなたの調和性が盲点とならず、強みを活かしながら本質を発揮できます。

資質をどう活かすかの見せどころのひとつがリーダーシップ

今現在、ご自分自身が特定のリーダーのポジションではなかったとしても、 自分の人生のリーダーには誰もがなれます。 自分の資質を見て、どんなふうに自分はリーダーとしてさらに振る舞えるか、 どんなところが自分はリーダーとして資質を使えそうか。リーダーシップという視点から、クリフトン・ストレングス(ストレングスファインダー)の使い方をちょっと考えていただきたいなと思います。

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