コーチング

本気で人生を変えたい人に伝えたい、今すぐできる3つのこと

一大決心した方にコーチが最初にかける言葉

私のところにいらっしゃるクライアントの方は、何らかの一大決心をしていらっしゃる方が多いです。そういう方にいつもする質問があります。

「もし魔法使いが今すぐ願いを叶えてくれるとしたら、何をお願いしますか?」

この問いでその方がなぜ人生を変えたいのかがわかります。残念ながら、ほとんどの方がすぐには答えられません。現状に不満があり、それを変えたい気持ちのほうが強い場合がほとんど。現状回避的に人生を変えたいだけなのです。

ですが、そこを出発点に現状の不満を分解し、何をどう変えたいかを言葉にしていくことで、ご自分がどうしたいのか炙り出され、ご自身の望む方向に向かって一歩踏み出すことができます。

本気で人生を変えたい方にしてほしい3つのこと

人生を変えたいと思っている方には、対話を通じてこんな提案もしています。

1.セルフトークを変える
2.言葉遣いを変える
3.新しい習慣を作る

1.セルフトークを変える

人にはそれぞれ脳内で自動再生されるセルフトークがあります。とくにネガティブな場面で発動しやすく、思考の癖になっていることも多いです。

たとえば、
「またこんなことが起こったのは私が〇〇だからだ」
「私はいつもツイていない」
「客が悪い。私は悪くない」
など。

何かが起こったときに無意識に自分が発している言葉に意識を持っていないことが多いので、まずそこに気づくことから始めていただくようおすすめしています。

2.言葉遣いを変える

自分にも他人にも相手がだれであれ、自らが発する言葉はその方の世界を作り、言葉は現実を作ります。そのことに気づいていない方は多く、無意識に言葉を遣っています。

たとえば、朝のおはようの挨拶もどんなふうに声をかけるか、嫌なことがあったときに発してしまう苛立ちの言葉がどんなふうに出るか。

言葉は目で見えませんが、受け取った方の心に発した方の心が言葉から伝わります。加えて、自分が発した言葉は自分自身も聴いています。人生を変える決意をするほどの局面の自分に聴かせるなら、当然よい言葉を聴かせてあげたいですよね。

3.新しい習慣を作る

人生を変えようというときに、今までと同じやり方で違う場所に行くのはあまり現実的ではないんですよね。同じ場所で同じことをしながら、大きく変化するのは難しいです。ですので、小さなことからでいいので、行動を変えていただくようお願いしています。

たとえば、いつも朝食はトーストだったのをフルーツにする、通勤経路を変えてみるとか。小さくても新しい習慣を取り入れてみると変化が起こりますし、結果、何かが起こるんですね。その変化を観察しながら、ステップを踏んでいきます。

人生を変えるために必要な行動とは

先ほど挙げた3つのうち、最も重要なのは1のセルフトークを変えることです。セルフトークは無意識に発する自分への声がけでもあるので、思っている以上に影響力が高いんですね。人は自分がどう行動しているかほとんどが無意識です。

ですので、コーチングのセッションでは、対話を通じてご自身のセルフトークに気づいていただき、セルフトークが発動するきっかけや、その影響を受けてどんな行動をしているか読み解いていきます。

本気でダイエットをしようと思ったとき、パーソナルジムに行く方もいますよね。パーソナルトレーナーに状況を客観的に判断してもらい、アドバイスとサポートを受けて、行動を変えていく。パーソナルトレーナーがいることで視界や見ている場所が変わるので、しっかり結果を出せるようになります。

コーチングも考え方は同じです。セルフトークや無意識にしていることを認識して行動ルールを書き換え、具体的に行動し、人生を変えるアクションにつなげていきます。

新規事業責任者Pさんの話

Pさんはとある企業のNo.2。経営者の右腕として活躍していて、今は新規事業の責任者をやっています。元々実力も行動力もある方ですが、力が出し切れないそう。膠着した状況を大きく変えたくて、セッションを始めました。

対話を通じてわかったのは、PさんはNo.2として100%経営者をサポートしたいがゆえに、無意識に遠慮していることに気づきました。加えて当時Pさんのセルフトークは「この仕事は自分に向いていない」でした。

そこで、Pさんに「第三者の靴を履く」という頭のエクサイズをしていただきました。自分が理解したい方の靴を履いて思考を広げるエクササイズで、相手の状況や気持ちがわかるようになります。

Pさんが経営者の靴を履いて思考を広げた結果、Pさん自身が自分を抑えることを経営者の彼は望んでいないし、あのときぶつかったのはこういう理由だったんだ、と腑に落ちました。Pさんはそれをきっかけに自分を解き放つことができ、彼が望んだとおり、新規事業を順調に動かせるようになりました。

コーチで独立を目指すEさんの話

Eさんはコールセンターにお勤めの会社員です。ハードワークな職場でマネジメントを任される立場にあり、部下の育成やモチベーション管理などをテーマにセッションをしていました。

人の育成が好きな方で、セッションを重ねるごとに「目から鱗の連続です!」と、コーチングそのものに興味をもつようになっていきます。

その後、コーチの養成講座に通い、コーチとして独立することを目指しながら仕事と勉強の両立を図っていました。あるとき独立する準備が整いましたが、一家の大黒柱でもある彼女には住宅ローンがあり、独立しても払い続けられるか不安に。

Eさんは「今が人生を変えるとき」と奮い立ちましたが、「住宅ローンの分まで払えるかわからなくて不安」というセルフトークをもっていました。

独立するときに必要なのは、何をしたいかと自分にコミットメントできるかどうかです。Eさんが「今が嫌だから」という現状回避のために独立を望んでいるなら話は別ですが、彼女は明確でした。ご自身とのコミットメントをしたのち、Eさんは半年で独立を成し遂げました。

変われる方と変われない方の差

人生を本気で変えたいとき、変われる人と変われない人の差は2つあります。

・自分が信じる未来を信じ切れるかどうか
・ご自身が望む未来が明確になっていくプロセスを楽しめるかどうか

変化するとき、急激には変わりません。早く結果が出ないから、プロセス自体を楽しめず、あきらめる方もいます。とくに「誰かのせい」「環境のせい」「運がないせい」と他責で物事を考える方は難しいです。何も変わらないと言ってセッションを辞めていく方もいます。

変わらないときに必要なのは、変わらない理由がどこにあるか考えることです。変わることを信じている方は、チャレンジし続け、プロセスの中でご自身のスタイルを確立します。いわゆる「自分軸」ができ、揺るがないご自分ができるのです。

何かは進んでいると信じて、行動し続けられる方だけが、本当に人生を変えられるのです。

本気で人生を変えたいとき私がしたこと

30代のとき、ロンドンにあるコンサルティング会社で働いていましたが、私自身が人生を変えたくなりました。私がしたのは、週1回のコーチングのセッションを受けることでした。なぜならば、働いていたコンサルティング会社で行っていたことが、コンサルティングにコーチング手法を多く使っていて、クライアントの前進・変化・可能性に感銘することが度々あったからです。

セッションを通じて私が実現したかったのは、コーチングで起業することです。人生を変えたいというより、たった一度の人生、やりたいことをやってみたいと思いましたし、チャレンジを形にしてみたかったのです。この時期に大病を患い、考える時間を多く持てたことも背景にあります。

コーチングで起業すること自体は止める方が多く、今思うと若気の至りだった気もします(笑)。ですが、ひとりで考えても何も進みませんし、どうしても実現したい。そんなとき、私のコーチは違いました。どうやったら実現できるかの視点で一緒に考えて、自分自身を信じる力がもてるようサポートしてくれました。

起業してからの3か月後、1年後は大変でしたが、20年以上経った今振り返ると、当時自分が届けたいと思っていたセッションを日々届けられています。

ひとりで考えていたら、ぐらぐら揺れたり、人から否定されると気持ちが落ち込んで浮上できなかったことも多かったと思います。ですが、私のコーチは自分がどう成長するか、どう自分を作るかは自分次第で、自分に正直になり、未来の自分の居場所は自分で作れることを対話し続けてくれました。

自分の進む道は自分で作る、その気概とサポートがあってここまでやってこられたと思います。私自身もコーチングで人生を変えてきましたし、コーチングがあったからこそ、今があります。

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