自分を活かす考え方

就職氷河期に就職し、40代で改めてキャリアを真剣に考え始めたい方に

就職氷河期に就職し、40代で改めてキャリアを真剣に考え始めたい方に

40代から考えるこれからのキャリア

40代でキャリアを真剣に考え始めた方、この方々というのは、おそらく就職氷河期に就職活動をなさられた方たちが多いのではないでしょうか。

私のセッションには、30代後半から40代の方が多くいらっしゃいます。みなさんがおっしゃるのは、「自分が就職を考えたときは、就職の氷河期時代の真っ只中で、本当に行くところがなかった。 だから、たくさんのエントリーシートを、それこそ50通、100通出して就職活動をやってきました」と。

つまり、就職活動時にキャリアについてあれこれ考える前に、就職できるところを見つけることがそもそも大変だった方がすごく多いです。20代は就職氷河期だったから、何が何でも自分を採用してくれるところに、まず行ってみてがんばった、と。

一方で、正社員として就職するのが難しいのなら、「こんな時代だから、とにかく自分が好きなことを追求してみよう」と自分の世界観を広げていった方もいらっしゃいます。例えば、ファッションが好きな方だったら、ファッションの勉強をし続けて留学するとか、ワーキングホリデーに行ってみたり。30代に契約社員やパートで仕事を始めたりする方もいます。

就職氷河期世代の方はとくにがんばる方が多いので、契約社員やパートからキャリアを積んできて、40代になってふと、「あれ……自分ってこれから、この後のキャリアをどうするつもりなんだろう?」「このままキャリアを積み上げることを目指してもいいんだろうか」と考える方が少なくありません。

キャリアに足踏みを感じるとき

コーチングのセッションにいらっしゃる方は、自分の人生、自分の今後の未来っていったことを真剣に考えているからこそ、迷って迷って、「どうしようかな……」と現状に足踏みしている感覚をなんとかしたくて、セッションにいらっしゃいます。そんなとき、こんな問いを投げかけます。

「今までのご自分の人生を振り返って、達成したことベスト3は何ですか?」

ベスト3はキャリア以外のことでもいいんです。それこそ小さいときに運動会で足が速くていつも一番だったとか、ピアノの発表会に毎年出ていたとか。時期を問わず、どんなことがご自分の人生の達成ベスト3として挙げられるかを考えていただきます。

そうすると、「20代の時には○○を思い切ってやれた」とおっしゃる方が非常に多いですよね。ですが、なぜか30代、そして40代になってくると、自分の可能性の有無、あるいは自分が何をしたいのかがわからなくなってしまう現象に陥ってしまっています。

自分が何をしたいかわからないからこそ

「自分が何をしたいかわからない」のは、自分自身がどんなことをすると喜びを得られるのか、あるいは、どんなことで世の中に関わりを持ちたいのか、どのように世の中に貢献していきたいのかの視点や考える機会そのものが閉じてしまっているとも言えます。

人生において本当にしたいことは何なのか、目指したいことは何なのかが見えなくなっている方に詳しく話を伺うと、「そもそも今の自分があまり好きじゃない」と、ちょっと声を小さくしながらお話をされるのも特徴のひとつです。

自分で自分のことを好きではないとき、「自分がしたいこと」を考える思考を動かすのは難しい状態でもあります。さきほど「今までのご自分の人生を振り返って、達成したことベスト3は何ですか?」という問いをする話をしましたが、こういうときだからこそ、ご自分の成功体験を考えていただきたいんです。そこに何らかのヒントがある可能性が高いからです。

過去の成功体験を考えていただくと、好きなことや得意なことを通じて実現できたことが明確になりますし、達成したときの熱い気持ちも蘇ります。その考えるプロセスこそが「これからやりたいこと・やりたかったこと」につながり、改めてキャリアを真剣に考えるきっかけになります。そうなると、そこから新たなキャリア構築は、自然とできます。

40代は新たなキャリア構築に最適の時期

新たなキャリアは、例えば現職のポジションを上げることを考えてもいいですし、今までの経験を生かして何か副業を始めてもいいですよね。多くの経験を重ねて、とにかくがんばってきたのが就職氷河期の40代の方です。

いろんな可能性が40代から必ず花開く、そんな時期や立場にいらっしゃるはずです。もし「今、私はそんな状況ではない」と思う方も、数々の経験を経て、今、ここに立ち、悩み、この記事を読まれています。ぜひご自分に自信を持って考えていただきたいと思います。

改めて伺います。

「今までのご自分の人生を振り返って、達成したことベスト3は何ですか?」

ぜひ紙に書いて、考えてみてください。

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